CASIOポケコン(PB-1000/C、FX-870P/VX-3)は単3電池で駆動する仕様ですが、
昨今は乾電池もずいぶん安くなっており、利用にコスト的な問題はありません。(良い時代になりました!)しかし、エコ環境的な話もあり、
使い捨てではない充電池もいいなと漠然と思っていたところ、以下のような製品ニュースを見つけました。
■PC Watch
BLUEDOT、USBから充電できる単3/単4形充電池
見たところ、定電圧1.5Vで駆動。USBで(専用充電器なしに)充電可能、各種保護回路を搭載。PSE認証も取っており品質も問題なさそうです。
また、ニュースに記載されていたのは単4型でしたが、製品ページでは
単三型も取り扱っており、CASIOポケコンでの利用も行けそう。
特に定電圧1.5Vで駆動できるところがCASIO(HD61700搭載)ポケコン的に気に入りました。
→CASIO PB-1000は電池の電圧低下にともない液晶画面表示が薄くなっていく現象があり、
マシン語ゲームなどチラツキが目立つプログラムを走らせると、視認性が悪くなる状況がありました。
この充電池なら、この悩みを解消できるのでは?と、早速購入してみることに・・。
メーカーの製品ページで購入申し込みしてから、すぐに届きました。
MicroUSBポートが付いている以外は、普通の単三乾電池と同じ見た目です。
持ってみると「軽いな」と感じました。
さっそく充電してみましたが、1時間半ほどでLED表示が緑になり、充電完了。
PB-1000CでSWITCHERの動作検証がてら試運用してみました。
■使用感
何と言っても専用充電器が不要で、USBケーブルがあれば充電できるのが便利です。
また充電が1.5~2時間くらいで完了するので、ニッカド電池と比べるとずいぶん充電の待ち時間が短い印象です。
ただ、画像を見ると判りますが、充電中はUSBケーブルが少々邪魔かも・・
あと、通常の電池と異なり電圧が1.5Vに維持されているため、当初の目論見通り、液晶画面のコントラストも濃いままで使い勝手は非常に良いのですが、
その反面、バッテリー残量が切れる直前まで何の兆候も無く、いきなり電池切れになるので要注意です。
肝心のバッテリーの持ちですが、通常の使い方をしていると約1週間くらい持つ感じです。
とは言え、上述の通り、いきなり電池切れを起すため、こまめな充電が必要となりそうです。
まずは充電中にケーブルが邪魔な点と、電池1本につき充電ケーブルが1本必要になるのを何とかしてみました。
後者はBLUEDOTから専用の4分岐ケーブルが販売されているのでそれを購入すれば良いのですが、
せっかくなので自分で作ってみました。
■BLUEDOTストア(Amazon)
microUSB 4分岐充電ケーブル
○購入した部品
・マイクロUSBプラグ [MUP5M-01]4個
・ユニバーサル基板 0.8mm厚適当
あとは、適当なUSBタイプAプラグ付きケーブルががあればOKです。
○制作
たいした工作ではありません。0.8mm厚の基板(端切れでも何でもよい)を12mm四方くらいに切って、MicroUSBプラグを各辺に固定。
USBタイプAプラグ付きケーブルを適当な長さに切って、5V(Pin1)とGND(Pin4)を各MicroUSBプラグの5V端子とGND端子と接続(ハンダ付け)します。
あとは、ホットボンドで固めて強度を補強して完成です。
少々見た目が悪かったのでデコシール貼って誤魔化してみました。
こんな感じで、1本のケーブルでスッキリ充電できるようになります。
うーん快適。
電池切れで充電中となった場合にACアダプタで緊急運用できるよう、近所の100円ショップで部品を揃え、USB AC用のケーブルを作ってみました。
○購入した部品
・USB延長ケーブル(巻き取り式)1本
・単4→単3変換アダプタ 1個
・プラスチックの角材(5mm角で15cmくらい) 1本
・銅箔テープ(アルミテープで代用可能)少々
・絶縁テープ(ビニールテープでOK)少々
あとは、配線用のコードが20cmくらい。ほとんど100円ショップで揃うと思います。
○制作
まず、単4→単3変換アダプタのうち1本をバラし、端子をひっくり返して付けなおします。
こんな感じで極性がプラスとマイナスっぽく見えればOK。
あとは、USB延長ケーブルのコネクタ側をバラして、USBの5V端子(Pin1)とGND(Pin4)を先ほどの変換アダプタのプラス側とマイナス側に銅箔テープ(導通があればアルミテープでOK)で固定。
プラスチックの角材を13cmくらい?に切って、端子をくっつければ完成です。各パーツは接着剤で固定するかビニールテープで固定しても良いです。
単4→単3変換アダプタは端子部以外は短くカットしています。
こんな感じでPB-1000に接続します。
PB-1000の電池ボックスの蓋は無加工だと装着できません(残念ですが・・)
通電状態です。5Vとやや電圧高め(標準は4.5Vなので)ですが問題なく動作しています。
PB-1000は電池を取り外しても15分くらいならメモリ内容が保持されるので、
急に充電池が切れた場合でも慌てずにアダプタに差し替えての運用が可能です。
これでPB-1000のモバイル運用もばっちりですね。
最近、取って付けたかのようにWEB記事の更新を再開しているダメ管理人、あおです。
SWITCHER等のPB-1000関連の新作ソフトが出たこともあり、昨年末から久しぶりにポケコンを動かす機会が増えていますが、
ぶっちゃけ、かなり楽しんでいます。
ミニPCの昨今と言うことで、とりあえずPB-1000(フル修理版)と先週買ったNANOTE P8を並べてみましたが、
サイズ含め「持ち運べる必要十分なスペックのパソコン」と言うコンセプトでは、
当時とあまり変わっていないんだなと感心しました。
もちろん搭載メモリ/ストレージの記憶容量、CPUクロックでは当時から格段の進化があり、できることの幅や質の向上はありましたが、
PCを使って人間がやる仕事を考えた場合、プログラミングや事務計算、データ整理、文書作成などできることの本質は実はあまり変わっていないのでは?と思いました。
通信もNIFTYやポケ通とかありましたし・・
今回、記事化した充電バッテリやUSB ACアダプタの活用も昔は乾電池しかなかったけど高性能な充電池になったり、
新たにUSB電源と言う規格ができたりしていますが、「持ち運んで使う」という点では本質的に変わっておらず、
いじっていてアレコレ工夫したりと、非常に楽しかったと感じています。
PB-1000もいつまで動いてくれるのか不安なところはありますが、動く限りは「変わらず」楽しんで行けたら良いですね。
2021-05-04 あお